due diligence2007年04月18日 01時17分00秒

404 Blog Not Found:書評 - 官僚とメディア

 ざっとWebを調べた中で、一番しっくり来たのが以下の定義だ。

YSCF | Glossary  Due Diligence : The degree of prudence that might be properly expected from a reasonable person in the circumstances[その状況において、正気の個人に対し期待されて然るべき思慮]

 この定義(日本語訳は弾さんかな?)には、なるほど、と思った。

 で、ものすごく引っかかったのはそのあとの記述。

404 Blog Not Found:書評 - 官僚とメディア

    bewaad institute@kasumigaseki ? 魚住昭「官僚とメディア」

 このような感慨も、筆者が本当に「そもそも報道とは・・・情報という商品を不特定多数の消費者に売る仕事にすぎない」と思っているのであれば出てくるはずもありません。マスを相手に競争市場で事業を営んでいる企業であれば、欠陥品を減らす(=訂正を出すな)、ライバル社の製品に対抗する(=他社に抜かれるな)、工期を短縮する(=速報が遅い)、経費を節減するなんてことは、当たり前のように行っていることだからです(霞が関の住人に言われたくはないでしょうけれども)。

 しかし、それ以前に満たしていなければならないものが due diligence ではなかったのか。さもなければ、欠陥品を欠陥でないと偽る、規制を使ってライバル社の出現そのものを阻む、必要な工期を省く、必要な経費を支払わないということもまた当たり前になってしまうではないか。実際そういう事件が増えているのは、今のマスメディアでさえ報じている通りだ。  due diligenceの第一歩は、自らの立場と責任を明かすことにある。少なくとも魚住氏はそうしている。bewaad institute@kasumigaseki殿はどうか。明かしているのは霞ヶ関の住人だということだけ。"the" ではなく "a" である。批判を受けるのは、ジャーナリストだけではなく公に意見を述べたものの due diligence であるが、批判を批判として受け取ってもらうためには、批判する側もまた due diligence を満たしている必要がある。満たしていないものを無価値とは言わないが、当然その分割り引かれるのは正当であろう。市場経済に照らせばなおのこと。

 さて、私には弾さんが何故ここまで人様に対し上から見下ろしでものを言えるようになったのかよくわからないのだが(誤解されやすいけど、弾さんは本来とても謙虚な人物だと思ってます)、bewaad氏はbewaad institute@kasumigasekiwebmasterで、送られたトラックバックや寄せられたコメントに、でき得る限り誠実に対応する方だと、一読者としては存じてますが?

 また、弾さん自身が、404 Blog Not Found:書評 - 怪文書で、”典型的な実名ジャーナリスト”としての鳥越俊太郎氏とその想像力の欠如について言及し、あわせて日本における情報提供者の保護の現状についても述べていて、さらに、弾さんは、

404 Blog Not Found:「誰が言ったか」>>「何を言ったか」  匿名の意見を実名の意見よりも「割り引く」理由もまた、この延長にある。信頼が命題ではなく発言者にある以上、発言者のIDが不明な場合は「信頼度」を「中立」にせざるを得ない。匿名意見に対して実名のそれとおなじだけの信頼度を与えるのもまた「信頼性バブル」の原因となるのだ。

 とも述べている。

 何が言いたいかっていうと、私は、弾さんのdue diligenceの定義に照らしても、bewaad氏は、実名でこそないが、発言者IDは不明ではないし、十分に「その状況において、正気の個人に対し期待されて然るべき思慮」を満たしていると思うのだけど?

 さて、弾さんは、

404 Blog Not Found:「誰が言ったか」>>「何を言ったか」  実は Google の Pagerank というのは、これを機械的に行っている行為とも見なせる。「信頼度が高い人の発言もまた信頼度が高い」というのは「高い Pagerankを持つPageにあるLink先のPagerankも高い」という風に言い表せる。  この信用度は、日々刻々と更新されている。そしてその更新度を決める重要な因子が、その人がどれだけ異議申し立てに対して開いているかだ。我々は真偽が明らかな命題だけを扱っているわけには行かない。今夜のおかずや明日の天気といった、「命題未設定」問題も扱わなければ死んでしまう。そして命題未設定問題を扱うにあたって最も重要なのは、条件が変わった時にそれを受け入れられるか、なのである。  だから、条件変更を受け入れる人の信頼度の方が向上する。反省は信頼の証なのである。

と述べている。

 そこで、弾さんに是非とも伺いたいのだが、弾さん自身は、「その状況において、正気の個人に対し期待されて然るべき思慮」を満たしているのかな?

 率直に言って、due diligenceについて、弾さんはフェアではなく、また、あまりにも相手に対し誠実さを欠いている、という点から、「その状況において、正気の個人に対し期待されて然るべき思慮」を欠いているのではないか、と思うのだが、どうかな?

 経済学関連のやり取りもそうだし、水伝関連の話もそうなんだけど、例えば、

元検弁護士のつぶやき:「有罪率99%」は謎か異常か?

という、矢部善朗弁護士が書いたエントリに弾さんが

404 Blog Not Found:99%有罪は、非合法黙認の温床

のエントリを書いて、それに対し、矢部弁護士が

元検弁護士のつぶやき:「有罪率99%」は謎か異常か?

に追記し、それに対してまた弾さんが

404 Blog Not Found:冤罪より重い罪

というエントリを書き、さらにそれに対して矢部弁護士が、

元検弁護士のつぶやき:反論の反論への反論

というエントリで、事実関係の誤りなどを指摘している(立法と司法の混同、とかね)。が、それには弾さんは全くスルー。

 結果、

元検弁護士のつぶやき:反論の反論への反論-コメント欄  何かそのブログ、「見下し型アイデンティティ」の域にきているような気がする・・・。

と書かれて終わり(書いたのは矢部弁護士じゃないですが)。

 水伝絡みにしても、端から見てると、結局弾さんは404 Blog Not Found:創価学会と総科学界の違いで、ひたすら論点ずらしに終始した印象で、それを指摘されてもまともに答えてない。

 それが衆目の見るところ、

Chromeplated Rat:担うべきは誰か  菊池教授と弾さんの議論が、残念ながら何の収穫もないまま終わってしまった。

となったのではないのかな?これらのやりとりのどこが、「その状況において、正気の個人に対し期待されて然るべき思慮」を満たしているということになるのだろう?

 Ringの新年会で会ったときも、帰り道で少しこの話をしたんだけど、弾さん自身は、「alternativeな視点を提供しているつもり」だそうで、話は噛みあわなかったのだが、別にalternativeな視点っていうのは提供すりゃあいい、ってものじゃないでしょう。typoに関しては指摘されたら直してるし、コードやスクリプトについてもチェックかけてるようだから、何が何でも書いたエントリに絶対に手を入れない、というものでもないようなんだけど、その割に、事実関係の明確な誤りの指摘や、論点のズレの指摘については全くまともに答えていない。

 due diligenceに関する限り、弾さんは確かに実名ではあるが、さて、弾さん自身が提示したdue diligenceの定義と比べて、どうなんだろう?私には、弾さんのbewaad氏に対するdue diligenceの要求は、どうにもアンフェアとしか思えないのですが。

コード読めずのコード知らず2005年05月17日 00時20分44秒

404 Blog Not Found: コード読みのコード知らず
本Entryを、Ring Server Projectの「秘書」であるS氏に捧げます。

 え~と、この『S氏』は私のことかな?私には特に「秘書」という自覚もないので違うかもしれませんが、Ring Server Projectでほとんど唯一と思われる、「コードを書かない人」(「コードを書けない人」がより正確ですな)だし、『S氏』であることには間違いないので。
 あらかじめ断っておくと、「ギークかスーツか」っていう二者択一の話は好みじゃありませんが、この区分に従えば私は明らかに「ギークじゃない人」で「スーツ」に分類されるでしょう。また、私は確かに「コードを書かない人」ですが、別に「人材育成」とも「日本発のOSS」とも、言ったことはないし、言う気もありません。乱暴に言えば、「人なんて勝手に育つ」と思ってるクチです。
 と、ここまで書いて何ですが、もうすでに反応リンク集までできてしまっている段階で、その後の弾さんのエントリ2つ
404 Blog Not Found: こうもりの言い分
404 Blog Not Found: ルービックキューブ

含めて、弾さんのエントリそのものにも、他の方のエントリにも本筋(?)であんまり言うことはないですねえ。

 まあ、弾さんも、せっかくmomokuriさんともお知り合いになった(?)んだから、弾さんの都合がつけばCodeFest日本2005に”ハックする人”として参加されてはいかがですか?

 以下は、弾さんにしかできないんじゃないか、という思いつきです。
 ここのところ、マスコミ関係者のお知り合いも増えたでしょうから、CodeFest日本2005の事務局(?)と相談の上、許可が得られるのなら、テレビや雑誌に、「こういうことがありますので、取材されてはいかがでしょうか?」という連絡をとってみるのはどうでしょう?「取材は6/3の~20:00, 6/4の08:00~13:00までのみ可能。」(当日のスケジュールより)ということみたいですが。
 弾さんご自身、「オープンソースソフトウェアの宣伝をマスコミでしたい」と言い、でも、「そう簡単にできるものでもないことは承知」ということも言ってたと思いますから、これまでの”先行投資”から、見合うだけの成果を引きだせるかどうか、”中間決算”を行うにはよい機会かなあ、と思います。当然に、CodeFest日本2005の側でも、面白半分の取材はごめんこうむりたいでしょうから、事務局(?)と打ち合わせはきちんとして、の話ですね。それこそ、まず、momokuriさんとお話されてはいかが?

 あとは、本筋じゃないところへの反応ですが、
Momokuri's Memo - Code readers daily: CodeFest 2005 JAPAN
人材育成とか、日本発のOSSとか、コードも書かない人に言われたくはない。

 この話は、2年前に話題になった話、なのかなあ?それとも何か、現在進行形の話が別にあるんでしょうかねえ。2年前の話であれば、「コードを書かない人」の個人的印象としては、福田室長や村上課長補佐は誠実に話をしていたと思うんですが、どんなものでしょうかね。

佐渡秀治のOSSジャーナル: コードも書かない人に言われたくはない
「コードも書かない人に言われたくはない」とプリントされたTシャツでも作りたくなった。

 このTシャツ、かりに作成されたとして、私がこれ着る資格はないですな。まあ、ちょっと欲しい気がするのも確かなんですが。


 ところで、オープンソースソフトウェアのプロジェクトには、コードを書かない人って、一定の割合でいらっしゃるのでしょうか?また、そのような方がいらっしゃった場合、主にどのような業務(?)を担当されているのでしょうか?まあ、オープンソースソフトウェアのプロジェクトもたくさんありますし、一概に言えないのも承知の上での、素朴な疑問なのですが。